再建についてするべきかどうか迷っていました。
そんな時、乳腺外来のS先生から
私からも手術について直接説明します。
といっていただく。
それまで乳がん手術の通院に家族に来てもらっていなかった私は夫に相談してみることにしました。
夫に「次回の来院で病院に一緒に来てほしい」と伝えたところ、快く了承してくれました。
むしろ
夫は非常に反省していて、こちらが申し訳なくなりました……。
私は『一人で大丈夫』という妙な過信があったので、特にお願いしなかったんです……。
乳がんが告知されたときも、夫の前で特に泣いたり憔悴しきったりしていませんでした。
終始そんなテンションだったので、夫も油断してしまったと思います。
夫婦で立ち向かう初めての大病。
私も夫への配慮がなかったな……と反省しました。
【乳がん手術】まずは夫婦で形成外科で、再建の説明を受ける
夫とともに病院に到着し、まずは形成外科のM先生の説明を受けました。
再建する場合の手術の内容や、完成後の写真を見せてもらい、夫も実感が湧いた様子。
完成後がイメージできないと、賛成も反対もしづらいのは当然のこと。
再建する場合のメリット、デメリットも先生からきっちり説明していただく。
やはり権威性!
私も夫に先生と同じように説明したはずだが、夫の納得度が違う!
夫も疑問に思った点を先生に質問していました。
再建に関して、家族の理解を得にくい場合は病院に来てもらって先生に直接説明してもらうのもアリです。
直接、医師から話を聞けることで家族の不安が解消する場合もあります。
夫ともう一度、確認した上で私はこう答えました。
私がこの広背筋を使った再建術「広背筋皮弁法」に決めた理由は3つ
- 胸のふくらみはほしい
- 完全に定着した後はメンテいらず
- 入院・手術・回復にに多少時間がかかっても許容できる
- 仕上がりが自然
再建なしも検討しましたが
- 現在36歳で旅行・温泉などに行く可能性が高い
- 気分的に何らかのふくらみがほしい
思いがあったので、再建をすることにしました。
私の場合は乳首・乳輪も摘出する。
乳房再建後、改めて乳首・乳輪をつくるか?については『おいおい考える』としました。
【乳がん手術】夫婦で乳腺外科のS先生のもとへ
書類にサインをして、次は夫とともに乳腺外科のS先生のもとへ。
そのあと先生は改めて夫に「私の乳がん」に関する説明をしてくださいました。
夫も「医学的な知識皆無な私」を通してしか病状を知らなかったので、先生に説明をしてもらえて腑に落ちたよう。
夫からも先生の説明で疑問に思っていた点を質問していました。
私としてはなかった視点での質問だったのでありがたかったです。
確かに夫はここまで全ての報告を「私フィルター」を通してしか分かっていなかった。
だから「よくわからないこと」や「不安」も多かった。
私自身は「2度目のがんだし」と覚悟ができていても、夫はそうではない。
にもかかわらず配偶者として、最前列で見守らなければならない。
配偶者が入院することも、手術することも、がんも再建も……。
夫は全部初めて。
夫が再建に前向きになれないのは当然のこと。
私はその配慮や共感が足りなかった。
再建について、先生を交えて夫と話し合いができてよかった。
病気のことに限らずですが、私は行動力がありすぎるところがあります。
特にコレといった才能のない私は、この行動力だけを武器に力づくで人生を進めてきました。
それはよく言えば「自分のことを自分で決められる人間」といえる。
だが自分のこの部分は、ともすると独断専行に陥りやすい。
とくに『家族(夫婦)』というチーム戦においてはたとえ自分の中で答えはきまっていても「報告・連絡・相談」をすることが大事なのである。
それを怠ると平素は特に問題なく運営できていても、病気や金銭問題などの窮地で必ずつまずく。
今回の再建にしても、最終的には「私の体なんだから、私が決める」でOKなのだ。
だが、最終的なアンサーを発表する前に「なぜそう思うのか」を周りに説明する必要がある。
そして家族の意見を「聞く(発言してもらう)」のも必要なのだ。
- 「めんどくさい」
- 「言わなくても分かってよ」
と思うが「胸の再建」などという出来事、人生でそうあるものではない。
つまりこちらも、向こう(家族)も未知の体験なのである。
初めての相手に思い通りの対応を求めるのも酷な話だ。
私ならできない。
センシティブな話なので、言いにくい。
だからこそ気持ちを伝えるのが大事なのだ。