子宮頸がんの円錐切除術をして無事退院。
自宅療養をしていた。
……その電話は、突然やってきました。
婦人科のT先生からの入電。
頭の中は真っ白。
再手術?
なにそれ。
自分の命の心配よりも先にそちらを気にしてしまう。
T先生はそのあとも電話で説明してくれたが、私は呆然としたままだった。
話が頭をすり抜けていく。
T先生はすでに入院日・手術日を押さえてくれていた。
3日後が、通院予定日だったのでその時に詳しくはなしを聞くことになり電話は終了した。
【呆然自失】まさかの子宮頸がん再手術に頭が真っ白になる
母が心配そうに声をかけてきます。
一応そうはいうものの、何も頭の中に入ってこない。
そこから2日ほど、ご飯も食べられずずっと部屋でふさぎこんでいました。
布団にくるまりながら。
T先生から聞いた手術名をスマホで検索していました。
私が受ける予定の手術は『広汎子宮頸部摘出術(トラケレクトミー)』
子宮頸がんの(IA2~IB1期)の患者に対して子宮頸部だけを摘出する手術。
子宮全摘が必要な子宮頸がん患者が妊娠能力を温存できる現状唯一の手術療法。
妊娠・出産の可能性を残した子宮頸がんの治療法として新しく登場したのが「広汎性子宮頸部摘出術」である。
「子宮頸がんは、一般的に子宮体部に広がる可能性は少なく、側方あるいは下部の腟側に広がることが多いという特徴があります。そこで、がんが広がる確率の少ない子宮体部を残して、そのほかは広汎子宮全摘術と同等の摘出を行うというわけです。つまり、この広汎性子宮頸部摘出術は、子宮体部を残す以外には広汎子宮全摘術と手術内容はほぼ同じです」引用元:がんサポート
この手術は全ての病院で実施されている手術ではない。
当時大阪の病院でも数件、であった。
また、この手術をするためにはいくつもの事前検査が必要である。
その事前検査を経たうえで、この手術ができるか全摘対象になるかが決まる。
手術が受けられた場合も安心はできない。
手術中に摘出した子宮頸部は迅速病理検査される。
それで問題がないと判断されてはじめて子宮を温存できる。
もし「問題あり」だった場合は子宮は全摘される。
当時私には付き合っているA(のちの夫)がいた。
付き合ってまだ1年足らず。
無邪気に「結婚したら子供が欲しい」という会話もしていた。
遠距離恋愛ではあったが二人とも結婚を意識していた。
その状態での、子宮頸がんである。
円錐切除の段階で夫には病気のことは伝えている。
だが、正直こんなことになると思っていなかった。