手術後、1週間ほどした頃。
婦人科の女医さんから、診察室のおよびがかかりました。
尿の管をつないだ点滴棒を連れて診察室に向かいました。
このころには、病棟内を点滴棒を連れて散歩しまくるように。
女医
手術中の病理検査の結果がでましたので、お知らせしますね
私
(「そうだった!!病理検査!」)
広汎子宮頸部摘出術(トラケレクトミー)の手術中、摘出した子宮頸部を病理検査しています。
それをさらに詳しく調べた結果がでた、ということです。
- 手術で切除した子宮頸部からは、軽度異型上皮(ゼロ期の前の状態)は見つかったが、がんは発見されなかった。
- 残した子宮の細胞への転移は見られなかった。
- よって追加治療はなし。
- 以降は経過観察です。
私
よかったぁあぁあぁ!!
「子宮の温存」ばかりに気をとられていた。
だが切り取った子宮頸部のことも忘れてはならない。
後は、しっかり体力を回復して、元気になることに集中しよう!!
手術や治療をしてくれた先生や看護師さん。
自宅療養のため、私の面倒を見てくれた家族。
支えてくれたA(のちの夫)
「ゆっくり休んで!待ってるから」と送り出してくれた会社の皆さん。
子宮頸がんの手術は絶対に一人では乗り越えられなかった。
自分はがんになるなんて、思ってもみませんでした。
東京で1人暮らしして、飲み歩いて、好きなもの食べて。
仕事のことばかり、考えていました。
婦人科検診にもいっていなくて、自分の体をないがしろにしていたんです。
それだけが原因じゃないかもしれないけれど、とにかく労わってはいなかった。
自分を過信していた。
1人で何でもできると思っていた。
子宮頸がんと分かって、手術をして、たくさん悩んだし落ち込みました。
子宮頸部も失ってしまった。
だけど、おかげて気が付けたこともたくさんあります。
本当は自分は何が大切だったのか、とか。
自分のしたいことは何だったのか、とか。
すごく考えさせられました。
がんは人生更生プログラムというけれど。
私の場合は本当にそうだったと思います。

⑮排尿障害について子宮頸がんの治療のため広汎子宮頸部摘出術(トラケレクトミー)の手術後、非常に順調な回復だった。術後1週間経過し尿の管を外した。ここからは排尿障害との戦いになるが、果たして排尿障害は克服できるのか。子宮頸がんの闘病記第15話。...